人は地球という重力の井戸の中で生活してると考えてみましょう。
また二本の足で立ち上がり、運動することで生きています。 そのため、何をするにも
身体の 「 重心 」 を取りつづけなければ適当に行動することはできません。
また、重心が取れても、更には身体のある部分を 「 中心 」 として運動しないと
適当に行動することはできません。 このように、中心と重心は切っても切れない関係にあります。
言い換えれば中心の延長線上に重心があるとも言えますね。
それゆえに、碓井流活法の調整の中では 「 中心を整えても重心を整えても 」 どちらも身体が
安定するという作用がみられます。
コマを例にとって考えてみましょう。
コマが綺麗に回転している時には、まるでピタッと止まっているかのようにみえますよね。
コマの回転の中心が整い、コマの軸の接地点すなわち重心が整っている為
非常に安定した状態が保たれています。 人の場合はコマのように一点に留まる訳にはいきませんがどんな動きをしていても安定して倒れなければ良いと思いませんか?
これが中心と重心の作用になります。
また、中心には陰陽の中心、すなわち陰でも陽でもない状態という意味もあり
単に動きの中心だけではなく、痛みや硬結を取る際にもこの考え方が活かされています。
更には身体だけでなく 「 心、精神面 」 においてもこの中心が重要になってきます。
何かしよう、したいと思ったら、どうしたらそれを達成できるか考えますよね?
それが思い・行動の中心となり、迷いが無くなるわけです。
しかし何をしたらいいのか分からない、迷っている時は中心が定まっていない。
心がフラフラしている状態です。ですから人は他人や本などからアドバイス得ようとしたり
占いなどに頼ってしまうのではないでしょうか?
こういう時には、あえて何でもいいから 「 その人の中心となるものを作ってしまう 」 という
方法で、心と体のトラブルや症状の改善を促す事もあります。
活法では、中心と重心を整えることは安定を生み出し、それが安心につながると考えています。