思念・想念・観念

観念 」 とは気の項で触れたように、絶対に揺るがない 「 こうである 」 といった考え方を
持つことだと述べました。 そしてそれをより深めることです。

気とは その1
気とは その2

この観念を 「 思い 」 として表に出したものを碓井流活法では 「 思念 」。
もしくは 「 思念波 」 と呼んでいます。

観念が強まれば強まるほど、この思念も強くなり、それによって例えば手を触れなくても
調整ができるようになったりします。これは決して不思議なことではなく誰にでもできることで

活法の調整や指圧などは直接手を触れていくのですから、より強いものとなるに相違ありません。

そして 「 想念 」 は自分だけでなく、それを受ける相手にも同じ方向を向いてもらう事です。

相手とまったく同一の方向と言う事ではなく、例えばその人にとって楽しいこと
嬉しいことなど、同じ方向性にイメージを両者が持つと、同調・同化の作用が起こり

痛みが消えたりたり、硬結が無くなったりすることが起きます。



イメージ、すなわち観念が強ければ強いほど、これも効果が大きくなります。


このような作用は、ただ気のレベルの調整だけでなく、普段の臨床の中でも大きく働いています。どこか調子の悪い部分を、施術者と患者さんとがともに認識する。
どこをどうするとこんな感じになる。 施術をすることで良い状態になる ... と共通意識を持つことで最終的な結果に結びつくのです。

ですから、決してこの施術方法でいいのかな? 自信がない ... これで治るのか?
等と思ってはいけませんね。 それが観念・思念となって相手に伝わってしまうからです。

最も簡単に観念を持つという事は、施術に入る前からもうこの人は何でもないんだと思う事です。

患者さんと言っている時点で、すでにこの人は病気の人だと観念を持ってしまっているのです。
それではいつまでたっても病気から離れることができません。できるだけこのような考えは捨てて下さい。もし難しければ 「 施術が終わると、この人は笑顔で出て行く 」 というイメージを
心に描くことも良いと思います。

そして気には、このような作用があることを知ること。 そして意識することで可能になる事。
更には意識しなくても 「 無意識 」 で扱えるようになっている事を目指したいものです。