物事が起こるには全て原因があります。
患者さんが訴える身体の痛みや不調は、碓井流活法では 「 発現点 」 と捉えています。
身体のどこかに異常が出てくるのには必ず 「 原因点 」 があり、原因点にも更にそれを起こす
きっかけがあると考えるのが活法の観方になります。
このきっかけは 「 起因点 」と呼ばれ、活法の人への観点から考えると、身体・精神・環境の
全てが起因点となる可能性があります。
例えば、外傷性のものなら身体、悩みだったら精神、本人も気づいていない生活環境・職場環境
などの問題といった感じです。
施術者は、患者さんを診る時に、どうしても身体にこだわり過ぎてしまい、そこに原因があると
思い込んでしまいます。「 原因点 」 は確かに身体にあっても、それを起こすきっかけ
すなわち 「 起因点 」 を見逃してしまうと、再びその原因点から発生する痛みや不調が
「 発現点 」 として身体に現れてしまいます。
原因点をまず取り除く、これは施術の中で非常に重要なものとなりますが、それと同時に
この起因点を探ることを忘れないようにして下さい。
もし、起因点をしっかりと把握しアプローチできるならば、それだけで原因点も発現点も
消えていくはずで、それが本当の治癒につながります。
また、その痛みや不調の予防・再発防止にもつながります。
しかし、一朝一夕に起因点を探れるようになれるかといったら、なかなか難しい事で
だからこそ、「 人は三位一体 」 であるとか、「 気やその作用 」、「
陰陽 」 などといった
多面的に人を観る観念を作ることが重要であり、そのためにこの活法の理論を理解していくことが近道となるのです。
起因点がどこにあるかを常に探すように意識していると、自然に患者さんとの対話
カウンセリングの中で、原因・起因のヒントを得ることもできるようになります。