息を大きく吸ってゆっくり吐く、碓井流活法の技術を施した後に必ず行っている深呼吸ですが
これもただやっているだけではありません。深呼吸にも意味があるのです。
それは、呼吸自体が陰陽の成立になっているからです。吸う・吐くの両方を自然と行うことで
陰陽のバランスが整い、中心ができあがります。
例えば立位でバランスの確認を行います。胸骨の前、その後ろの胸椎上部、肩の左右の4方向から軽く同じ力で押して、ぐらつく方向をみつけます。そのままゆっくりと深呼吸をしてもらいます。再度バランスを確認すると、さきほどより安定していると思います。
このように深呼吸は、身体の中心をつくる作用があるのです。
また、深呼吸には身体の状態をリセットし、脳の認識を変える作用もあります。
生理学や脳科学では、深呼吸を行うと気分が落ち着き、交感神経・副交感神経といった自律神経の働きも調整されることが説明されています。
一つの技術を施した後に必ず深呼吸を行うのは、このような作用に加え、身体に良い影響を与え
その状態を定着させるねらいがあるのです。