筋の連動は、碓井流活法で多用する 「 導引術 」 の原理と深い関わりがあります。
筋肉は解剖学的には一つの筋ごとに動きが定められていますが、実際は一つだけの筋肉が
動く事はありえません。 必ずいくつかの筋肉が同時に動いているものです。
広い視野でみれば、足先から手先、頭の先まで動かないところはないといっても良いでしょう。
調子の良くない患者さんでは、この連動がより小さくなるかうまく連動していません。
だから動きが悪くなるのです。
では、筋の連動がうまくいくとどうなるか・・・ 当然 ' ちから ' が出るようになります。
筋の連動を起こすには、大きくするにはどうすれば良いか・・・?
二人で向かい合い実験してみましょう。 立位で腕相撲をしてみてください。
どちらか弱い方を確認します。次に第三者が弱い方の手を受け止めるように壁を作って下さい。
その壁を思いっきり押してくるように指示し、負けないように抵抗します。
さらにがんばって押させるようにすると・・・腕だけで押していたものが、自然と身体全体で
押そうとしてくるはずです。 その事を確認したらゆっくり力を抜かせましょう。
再度、腕相撲をやってもらえば、弱かった方が勝てないまでも負けないように力が入るように
なっているはずです。 これは導引術の原理で、ある一点に力を集中させると
そこから全身の動きに変わり、「 筋の連動 」 が引き出されてきます。
どこまで波及させられるかは技の精度という事になりますね!