衝圧法

 指圧の操作の中でも、特に活法らしい「衝圧法」。この衝圧法は、一度深くまで押しきったところから、さらにもう一押しする方法で、筋や腱の調整や骨格調整に用いられます。また、カイロプラクティックなどでも用いられ、当然、碓井流活法の中にも同様の手法があります。7/12(日)の活法指圧の講義内で、その一例として大腰筋に対する衝圧法を行いました。まず、大腰筋の筋力テストを行います。施術後にどう変わるかを観るためです。もし、患者さんであれば、寝た状態から起き上がるのがツラい・歩くときや階段を上がるときに足を上げにくいなどでしょうか。

 

 施術法には2種類あり、①起始停止部を使うか、②筋腹を狙うかです。

① 小転子を狙う:仰向けで膝を曲げさせます。太もも内側中央の薄筋より下のやわらかい部分で、太ももの付け根に近い辺りに深く押すと痛いポイントがあります。そこをグッーと深く押しきり、さらに一押しします。

② 腹部から狙う:仰向けで、腹部中央に縦に走る腹直筋を確認します。その筋を避けた外側のやわらかい部分で、臍より下のより押しやすいポイントをみつけます。深呼吸をさせながら、息を吐いているときに押していきます。これ以上押せないところまで来たら、最後に深呼吸をさせ息を吐ききった時にもう一押しします。

 

 ①②どちらも重ね母指圧で、重ねた上の母指で押します。これは、深く押す際に対立すなわち反発を起こさないためです。重ねた上の母指を押すことで、自分も押される状況をつくっています。再度、筋力テストを行うと強くなっているはずです。ただし、指先には決して力を入れないようにして下さい。指先に力が入ると、押された感覚が強く残り、逆効果となってしまいます。