置き直しで体位変換代わりに

 先日の活法指圧コースの中で、受講生さんとお話ししていたら思い出したことがありました。60~90分程度の指圧施術の中で、一つの体勢はだいたい10分以内、できれば7,8分くらいの方が、患者さんに負担がかからないとお伝えしています。碓井流活法の施術だと動きがあることが多いのですっかり忘れていましたが、伯父の指圧施術を子供の頃から受けていた時、うつ伏せで片側の施術を終えると、さりげなく足や手、頭の位置などをサッと置き直ししていました。

 

 「置き直し」は碓井流活法では、施術に入る前に必ず行うこととしています。これは以前、活法理論「同調・同化」で記載しましたが、患者さんの身体・意識を施術者側に向けるという作用があるためです。これを施術の途中で用いると、体位変換の代わりにもなります。うつ伏せで長い時間同じ体勢でいると、頸や腰がツラくなるのを少しでも防ぐことができると思います。とても簡単なことなので、指圧・鍼灸の施術の際に試してみて下さい。